「北は終わるかと…」 よど号メンバー 機長も乗客もいない低空飛行(産経新聞)

 「この国は終わるんじゃないかと思った」。北朝鮮に残るよど号乗っ取り犯のメンバーは、最近面会した関係者にそう振り返ったという。北朝鮮で200万〜300万人の餓死者が出たとされる1990年代後半の飢饉(ききん)を指しての言葉だ。事件から40年。よど号犯らの北朝鮮での生活とはどんなものだったのか。(桜井紀雄)

 ≪市民は物ごい≫

 関係者によると、平壌市郊外の「日本人革命村」で庶民とは隔絶した生活を送ってきた彼らが飢饉当時、北朝鮮で聖山とされる白頭山にドライブに出かけた。革命村から一歩出て、急激に増えた物ごいに転落した一般市民の数に驚いたという。

 経済難の影響はやがて革命村にも及ぶ。自宅に電気が来なくなり、真冬に暖房が止まった。朝起きてネズミが凍死しているのを目にした。その瞬間、北朝鮮の最後を感じたのだという。

 昨年11月に実施されたデノミネーション(通貨単位の切り下げ)後にメンバーは「えらい打撃を受けた」と別の関係者に打ち明けた。外貨を自由に使える分、闇レートの利ざやで潤ったが、デノミ後の北政府による外貨使用禁止や闇レートの乱高下が影響したとみられる。だが、「あの(飢饉の)ころと比べれば、経済は持ち直し、生活に困ることはない」とも関係者に話している。

 彼らがいかに庶民とかけ離れた生活を送っているかを物語るひと言も漏らしている。「理髪店に行く以外はほとんど(現地通貨の)ウォンを使ったことがない」

 日本の情報には、常にNHKなどの衛星放送で接してきたが、日本政府による北朝鮮への制裁強化とともに日本からスポーツ新聞が届かなくなった。メンバーは最近訪朝した支援組織関係者に愚痴をこぼした。それほど恵まれてきたのだ。

 ≪しきたり守り≫

 メンバーは上下のしきたりはかたくなに守り続けているという。食事の際、現リーダーの小西隆裕容疑者(65)がはしをつけるまで誰も食べ始めようとはしない。

 その一方で、小西容疑者を含め、「田宮さんは偉かった」「田宮さんがこう言ったんだけど…」とことあるごとに平成7年に死亡したとされる田宮高麿元リーダーの名前を持ち出すという。元リーダーの死亡をきっかけにグループは求心力を失ったといわれるが、“機長”を失ったよど号メンバーの低空飛行ぶりを印象付けている。

 「寂しくなったのは事実。バレーボールをやっても大人だけで2対2でやる」と若林盛亮容疑者(63)を名乗ったメンバーは産経新聞の電話取材にそう語った。革命村はもはや機長だけでなく、6人を除き乗員・乗客もいない状態だ。

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警察庁長官狙撃 延べ48万人動員実らず…時効成立(毎日新聞)

 国松孝次・警察庁長官(当時)狙撃事件から15年。警視庁南千住署捜査本部は一貫して「オウム真理教による組織的事件」とみて延べ約48万2000人を動員し捜査を進めたが、狙撃者を特定するだけの物証や証言は得られなかった。捜査本部は30日午後、東京地検に「容疑者不詳」で書類を送付し、捜査を終結する。

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 事件は地下鉄サリン事件(95年3月20日)やオウム真理教富士山総本部への家宅捜索(同22日)の直後に起きた。捜査本部は(1)発生約1時間後、テレビ局に「教団への捜査を中止しなければ、国松長官ら警察幹部に危害を加える」との脅迫電話があった(2)事件翌日に教団が配布したビラに脅迫電話の時間が正確に記されていた(3)元教団幹部が在家信者だった元警視庁巡査長(44)=96年11月に懲戒免職=の関与をほのめかし、元巡査長のコートなどから火薬成分が検出された−−などから、教団教祖だった松本智津夫(麻原彰晃)死刑囚(55)の指示による組織的テロとの疑いを強め捜査していた。

 捜査本部はコートから検出された火薬成分を物証とみて、04年7月に元巡査長や教団幹部ら計4人を殺人未遂容疑などで逮捕したが、狙撃者を特定できず不起訴処分になった。

 その後の捜査で、元巡査長のアタッシェケースから新たに火薬成分を検出した。捜査本部は元巡査長が96年に「自分が撃った」と供述した点も踏まえ、狙撃者とみて昨年10月に任意聴取を再開したが、元巡査長は事件当日に「現場近くに止めた車内で待機していた」と供述しつつも、狙撃については否定。東京地検も「現状の証拠や供述では公判維持は困難」と判断した。【村上尊一】

 ◇巡査長に翻弄された15年 

 オウム真理教在家信者だった元警視庁巡査長(44)の供述に翻弄(ほんろう)された15年間だった。「身内」の取り調べに投入されたエース捜査員たち。出勤途中に駅で倒れ死亡した捜査員、ともにチームを組んだ捜査員の遺影を手に聴取に臨んだ取調官……。それぞれの人生を懸けて解決を目指した事件だった。

 「あいつのことは今も思い出す。同僚たちから『お前はだまされたんだ』と言われたが、おれはそうは思っていない。時効になって落ち着いたら、もう一度会って確かめたい」

 05年に退職した公安部OBは「自分が撃った」と供述した元巡査長と共同生活をして真相を聞き出そうと苦心した日々を忘れない。

 「毎日一緒にいれば、相手がうそを言っているかどうかはわかる。元巡査長は警察官として我々に協力しようとしていた」。だが、上司や同僚からも聞き出した話の信ぴょう性を疑問視され、元巡査長と会うことは禁じられた。それでも元巡査長が真相を語ったと信じている。「『軟禁』と批判された極限状態の捜査の中、自分なりに悩みに悩んで出した結論だから」

 当時係長だった栢木(かやき)国広・公安1課長は発生直後に捜査本部に入り、今年2月まで自ら元巡査長を聴取し「ミスター長官事件」と呼ばれた。「元巡査長とは今でも電話で話ができる関係を築いたが、最後の最後まで納得できる話を聞き出せなかった。挫折だな」

 4月7日に定年退職で警視庁を去る。「15年もやってホシをあげられないなんて、責任が一番重いのはおれだよ」と語る。「歴代の取調官たちの苦悩をどこまで受け止めてこられただろうか」と、捜査に心血を注いだ仲間に思いをはせる。【村上尊一】

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<無人偵察機>実物大模型を日本初公開 東京・大田の展示場(毎日新聞)

 戦場や災害被災地で空からの情報収集に米軍が使用している無人偵察機「グローバルホーク」の実物大模型が24日、東京都大田区の展示場で公開された。日本での公開は初めて。全幅(主翼の長さ)は約40メートルでセスナ機の4倍。価格は最低3000万ドル(約27億円)。開発・製造の米国ノースロップ・グラマン社は「今年1月のハイチ大地震でも活躍した。日本の防衛省も導入を検討してほしい」と売り込みに力を入れている。

 高解像度レーダーや赤外線カメラなどの偵察機器を搭載し、地上からの遠隔操作により連続32時間飛行できる。同社東京事務所のオーチャード副社長は「自衛隊が硫黄島に配備すれば、朝鮮半島や尖閣諸島に片道3時間で飛ばし、監視活動を行える」と話した。アジア太平洋地域では今年初めてグアムの米軍基地に配備され、来年から運用が始まる予定。【杉尾直哉】

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元家裁書記官詐欺事件で懲役11年の判決 さいたま地裁(産経新聞)

 偽造判決書などを使って現金計約7000万円をだまし取ったとして、詐欺などの罪に問われた元京都家裁書記官、広田照彦被告(37)の判決公判が25日、さいたま地裁で開かれた。田村真裁判長は懲役11年(求刑同15年)を言い渡した。

 起訴状によると、広田被告は平成19年2〜12月、偽造の判決書や督促状を使い、神戸法務局の供託金や成年後見制度を利用する女性の遺産など約6600万円を詐取。20年9月には偽造の判決書を使って振り込め詐欺に使われた口座の凍結を解除し、現金約400万円を詐取するなどした。

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プリウス・ブレーキに不具合なし=千葉の玉突き事故で調査−県警(時事通信)

 トヨタ自動車のハイブリッド車新型「プリウス」が前方の車に衝突、2人が軽傷を負った玉突き事故をめぐり、千葉県警が「ブレーキに構造上の不具合はなかった」と判断していたことが19日、捜査関係者への取材でわかった。
 事故は昨年7月、千葉県松戸市内の国道で発生。事故を起こしたプリウスの運転者が「ブレーキが利かなかった」と県警に説明、国土交通省がトヨタに原因調査を指示するきっかけとなっていた。
 県警は運転者の説明を受け、事故データ記録機(EDR)の解析を交通工学の専門家に依頼し、今年2月にブレーキに異常はみられなかったとの報告を受けた。この車がレンタカーだったため、ほかの利用者にも聞き取り調査をしたが、いずれも異常はなかったと話したという。 

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八ツ場ダム湖面橋の建設継続=住民の意向に配慮−前原国交相(時事通信)

 前原誠司国土交通相は18日、中止を表明した八ツ場ダム(群馬県長野原町)の生活再建事業の一環である「湖面1号橋」の工事を継続する考えを明らかにした。建設を求める地元住民の意向に配慮したもので、省内で記者団に語った。
 国交省が先月、地元住民に行った橋の建設に関する意向調査では、建設を求める意見が多数を占めたという。一方、ダム本体工事については「中止の方針はまったく変化がない」と強調した。 

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トキ襲ったのは「テン」 天井付近から侵入か(産経新聞)

 佐渡トキ保護センター(新潟県佐渡市)の野生復帰ステーション順化ケージで、放鳥に向け訓練中だったトキ9羽が死に、1羽が負傷した問題で、環境省は11日、トキを襲った小動物がテンと判明したと発表した。雪の上に残された足跡から分かった。センターの金子良則獣医師によると、ケージの天井付近に侵入したような跡があり、ここから入った可能性が高い。

  [フォト]ケージ周辺にはテンの足跡が…

 監視カメラに記録された音声でトキの鳴き声を分析した結果、通常とは異なる大きな声で鳴いている時刻が10回あり、その前後に襲われたとみられる。鳴き声があったのは、9日の午後8時17分から午後11時17分にかけての計9回。10日は午前5時45分の1回。

 環境省によると、10日夕方時点の監視カメラの画像でもケージ内に小動物がいるのが確認されており、テンがケージ内にとどまっているとみて捕獲用のわなを仕掛ける準備をしている。

 野生復帰ステーションでは11日、環境省やセンターの職員らが、侵入経路を特定するため調査を始め、金網に小動物が入りこむすき間がなかったか調べた。

 テンはネコ目イタチ科の哺乳(ほにゅう)類で本州、四国、九州の森林に生息する。体長約40〜50センチ。夜行性で野鳥、ネズミ、昆虫、木の実などを食べる。

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<就活>超氷河期は支援会社頼み 費用高いが、学生惜しまず(毎日新聞)

 学生に面接の受け方などを指導する就職活動支援会社が注目されている。内定までの長期サポートをうたって費用が10万円以上する例もあるが、就職への不安が広がる中、ある程度の出費はやむを得ないと考える学生も多い。大学と並行して専門学校などに通う「ダブルスクール」生も増えている。

 「ホームページで得た知識で相手の会社を褒めるばかりの人が多い。それではだめです」。東京都心のビルの一室。「楽!楽!内定塾」を運営する「ガクー」(千代田区)の柳田将司さん(27)が、面接やエントリーシートを書く際に陥りがちな「失敗」を次々挙げていく。スーツ姿でメモを取る大学3年生の表情は真剣だ。

 ガクーは採用コンサルタント会社出身の柳田さんらが05年に設立し、今年度から大阪、名古屋、福岡など全国6拠点に広げた。東京の場合、マンツーマンの模擬面接(12回)やエントリーシート添削(回数無制限)、大手企業の人事担当者による講演などで14万8000円。塾生は約90人。中央大3年の女子学生(21)は「安くはないけれど就職状況が厳しいので人より動かないと」と言う。

 弁護士や公務員などを目指す受験予備校は一般的だが、最近はより幅広い分野でダブルスクールが増えている。ファッションやヘアメーク、グラフィックデザイナーなど14のスクールを持つバンタン(渋谷区)は、約4000人の生徒のうち、約550人がダブルスクール生。就職活動を見据えた大学生の割合が増えているという。

 ダブルスクールコースは週末の週1回授業で年間約100万円。日本女子大2年の女子学生(21)はアパレル業界志望。「専門的に学んでいれば、差が付くはず。親も理解して学費を出してくれた」と言う。映像技術を教えるデジタルハリウッド(千代田区)が今年4月に「Wスクール」コースを新設するなど、大学生をターゲットにするスクールが増えている。

 採用コンサルタント会社レジェンダ・コーポレーション(新宿区)の昨年11月のインターネット調査(回答1万6419人)で、11年春入社の就職活動について、78.4%(前年は66.9%)の学生が「苦戦しそう」と回答。「利用したいもの」として、56.1%が就職活動支援会社を挙げた。同社は「今の3年生は先輩たちの苦労を見ているので、これまで以上に力を入れている」と話している。【井上俊樹】

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聖なる舞台「お水取り」 東大寺(産経新聞)

【麗し大和】(10)

 紅蓮の炎と聖なる水が春を呼ぶ古都の風物詩、東大寺二月堂のお水取り(修二会、しゅにえ)。天平期の752年に始まり、一度も絶えず1259回目を迎えたというからすごい。練行衆(れんぎょうしゅう)と呼ばれる僧侶を二月堂(国宝)へと導くお松明(たいまつ)が有名だが、だいご味はそのあと、お堂の中にあった。

 「なーむかーん(南無観)」。朗々と続く声明にジャランと鈴の音(ね)、ブォーとほら貝が鳴り、ガタンガタンと木靴を踏みならす音。バーン!と激しい響きに目をこらすと、ひざを板に打ち付ける荒行、五体投地が始まっていた。「水とりや氷の僧の沓(くつ)の音」と芭蕉は詠んだけれど、ろうそくに照らされた内陣はさながら“聖劇”の舞台。格子越しに参拝者もその異空間を体感できる。

 そもそもお水取りは「悔過会(けかえ)」といい、本尊の十一面観音に罪をざんげして1年の平和や人々の幸せを祈る法会(ほうえ)だ。神仏習合を今に残す不思議な行事でもある。

 練行衆は約1カ月に渡って厳しく精進潔斎(しょうじんけっさい)。災害や暖冬にも「ふと自分のせいかなとも思う」と話す進行役の堂司、上司永照師の言葉に頭が下がる思いがした。平安末期の平氏による焼き打ちも二月堂が焼失した江戸時代も、連綿と受け継がれてきた行事には「やらねばならぬ」という覚悟が見える。

 12日は華やかな籠たいまつが上がり、若水をくむ「水取り」、火の行「達陀(だったん)」などが続く。15日未明の満行を見届けて、ほっとしたように春が奈良にやってくる。(文 山上直子、撮影 大塚聡彦)

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